bcrypt-cli で暗号化済みパスワードを生成しよう

はじめに
https://www.npmjs.com/package/bcrypt-cli?activeTab=readme
Webアプリケーションの開発において、ユーザーのパスワードを適切に管理することは非常に重要です。
生のパスワードをそのままデータベースに保存するのは論外ですが、暗号化(ハッシュ化)する際にも安全な方法を選ぶ必要があります。
この記事では、CLI から簡単に bcrypt で暗号化済みパスワードを生成できる bcrypt-cli を紹介し、Web 上の bcrypt 生成ツールを使うよりも安全な理由について解説します。
bcrypt とは?
bcrypt は、パスワードのハッシュ化に広く使われているアルゴリズムの一つです。
PBKDF2 や Argon2 などの他のパスワードハッシュアルゴリズムと比べても、bcrypt は長年にわたり多くのシステムで使用されており、安全性が認められています。
bcrypt の特徴:
計算コストを調整可能(cost パラメータ)
レインボーテーブル攻撃に強い(ソルトを内部で自動生成)
ハッシュの長さが一定
このような特性から、Web アプリのパスワード管理には bcrypt がよく利用されます。
bcrypt-cli のインストール
bcrypt-cli は、CLI(コマンドラインインターフェース)で bcrypt のハッシュを生成できるツールです。
インストール(Node.js 経由)
bcrypt-cli は npm で簡単にインストールできます。
npm install -g bcrypt-cli
bcrypt-cli でパスワードをハッシュ化する
インストールが完了したら、実際にパスワードを bcrypt で暗号化(ハッシュ化)してみましょう。
bcrypt-cli "my very tough password" 10
例えば、P@ssw0rd123 をハッシュ化すると、次のような結果が得られます。
$2a$10$F7nB55uQADmxbc8WfdSpIOK5PNAia22gTjbaxR1mU961uKnziALdK
このハッシュをデータベースに保存し、認証時に bcrypt-cli compare で比較すれば、ユーザーのパスワードを安全に管理できます。
bcrypt-cli を使うメリット
bcrypt のハッシュを作る方法として、Web 上には様々な「bcrypt ハッシュ生成ツール」があります。しかし、それらを利用するのは 非常に危険 です。
- パスワード漏洩のリスク
オンラインの bcrypt ツールにパスワードを入力すると、そのサイトがパスワードを記録していない保証はありません。悪意のあるサイトであれば、入力したパスワードを保存し、不正アクセスに利用される可能性があります。
- データの改ざんや盗聴の可能性
たとえ HTTPS を使用しているサイトであっても、ネットワーク上の盗聴や、サイト自体がハッキングされるリスクはゼロではありません。
- 安定した環境での使用が可能
CLI ツールであれば、インターネット接続がなくてもハッシュを生成できます。オフライン環境での使用も可能であり、より安全にパスワードを管理できます。
まとめ
bcrypt-cli を使えば、シンプルなコマンドで安全に bcrypt ハッシュを生成できます。
オンラインの bcrypt ハッシュ生成ツールを使用するのはリスクが高いため、CLI ツールを活用することをおすすめします。
bcrypt-cli のメリット
✅ パスワードを第三者に渡さずに済む
✅ オフライン環境でも利用できる
✅ シンプルなコマンドで使いやすい
Web アプリケーションの開発や運用で安全にパスワードを管理するために、ぜひ bcrypt-cli を活用しましょう!