bcrypt-cli で暗号化済みパスワードを生成しよう

2025-03-19 | カテゴリー: IT技術

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はじめに

https://www.npmjs.com/package/bcrypt-cli?activeTab=readme

Webアプリケーションの開発において、ユーザーのパスワードを適切に管理することは非常に重要です。
生のパスワードをそのままデータベースに保存するのは論外ですが、暗号化(ハッシュ化)する際にも安全な方法を選ぶ必要があります。

この記事では、CLI から簡単に bcrypt で暗号化済みパスワードを生成できる bcrypt-cli を紹介し、Web 上の bcrypt 生成ツールを使うよりも安全な理由について解説します。

bcrypt とは?

bcrypt は、パスワードのハッシュ化に広く使われているアルゴリズムの一つです。
PBKDF2 や Argon2 などの他のパスワードハッシュアルゴリズムと比べても、bcrypt は長年にわたり多くのシステムで使用されており、安全性が認められています。

bcrypt の特徴:

計算コストを調整可能(cost パラメータ)
レインボーテーブル攻撃に強い(ソルトを内部で自動生成)
ハッシュの長さが一定
このような特性から、Web アプリのパスワード管理には bcrypt がよく利用されます。

bcrypt-cli のインストール

bcrypt-cli は、CLI(コマンドラインインターフェース)で bcrypt のハッシュを生成できるツールです。

インストール(Node.js 経由)
bcrypt-cli は npm で簡単にインストールできます。

npm install -g bcrypt-cli

bcrypt-cli でパスワードをハッシュ化する

インストールが完了したら、実際にパスワードを bcrypt で暗号化(ハッシュ化)してみましょう。

bcrypt-cli "my very tough password" 10

例えば、P@ssw0rd123 をハッシュ化すると、次のような結果が得られます。

$2a$10$F7nB55uQADmxbc8WfdSpIOK5PNAia22gTjbaxR1mU961uKnziALdK

このハッシュをデータベースに保存し、認証時に bcrypt-cli compare で比較すれば、ユーザーのパスワードを安全に管理できます。

bcrypt-cli を使うメリット

bcrypt のハッシュを作る方法として、Web 上には様々な「bcrypt ハッシュ生成ツール」があります。しかし、それらを利用するのは 非常に危険 です。

  1. パスワード漏洩のリスク

オンラインの bcrypt ツールにパスワードを入力すると、そのサイトがパスワードを記録していない保証はありません。悪意のあるサイトであれば、入力したパスワードを保存し、不正アクセスに利用される可能性があります。

  1. データの改ざんや盗聴の可能性

たとえ HTTPS を使用しているサイトであっても、ネットワーク上の盗聴や、サイト自体がハッキングされるリスクはゼロではありません。

  1. 安定した環境での使用が可能

CLI ツールであれば、インターネット接続がなくてもハッシュを生成できます。オフライン環境での使用も可能であり、より安全にパスワードを管理できます。

まとめ

bcrypt-cli を使えば、シンプルなコマンドで安全に bcrypt ハッシュを生成できます。

オンラインの bcrypt ハッシュ生成ツールを使用するのはリスクが高いため、CLI ツールを活用することをおすすめします。

bcrypt-cli のメリット
✅ パスワードを第三者に渡さずに済む
✅ オフライン環境でも利用できる
✅ シンプルなコマンドで使いやすい

Web アプリケーションの開発や運用で安全にパスワードを管理するために、ぜひ bcrypt-cli を活用しましょう!

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